新しい本が入りました
- 新住職
- 2022年8月21日
- 読了時間: 3分
最近の天気、特に雨の日の降り方がとても激しい…。
きのうも、ちょうど夜中12時頃、激しい落雷の連続と豪雨。
思わず身構えました。
さて、最近新たに2冊の本を購入し、本堂の図書コーナーに置かせていただきました。

■『マンガであじわうブッダの教え~帰り道で話そうよ~』織田顕祐監修、東本願寺出版
この本は、お釈迦さまが説かれたお話を、お坊さんとお寺に遊びにきた女の子が会話形式で味わうものです。お釈迦さまが説かれたお話の大半を、私たちは、お経として拝読することはあっても、その中身までじっくり味わうことはなかなかありませんね。お経の中には、多く人に伝わりやすいように、物語やたとえ話で書かれている(語られている)ことも多く、この本は、この中身を取り上げてマンガにしています。
以下、各章を新住職の解釈が多分に入っていますが、紹介させていただきます(あくまでも新住職個人の味わい方です)。
・生まれることのありがたさ(盲亀浮木のたとえ)
・いのちに所有権はない(鳥とダイバダッタ)
・一つ、一人のかけがえのなさ(二人の絵師)
・どのようなことも縁により成り立つ(箜篌のたとえ)
・「かたち」となって呼びかけている(火宅三車のたとえ)
・本質から目を背けて、目の前に追われていないか(抜箭のたとえ)
・大切なものはすぐ近くにある(貧女宝蔵のたとえ)
・思い込みという幻想が自分を苦しめる(古家に棲む悪鬼のたとえ)
・限られた感覚によって真実と思い込む(群盲評象のたとえ)
・真理を鏡として私を見つめなおす(かめに映った影)
・他を生かす道こそ己の生かされる道(共命の鳥)
・三階建ての家もまずは基礎から(三十楼閣のたとえ)
・人の価値はラベルで決まらない(名前を探し歩いた少年)
・ひとりじゃ無理でもみんなでなら乗り越えられる(石匠の智慧)
・欲望という名の盗賊が奪うもの(三つの餅)
・行きすぎた富は新たな苦しみのもとになる(毒蛇と財宝)
・見た目の「価値」と、ほんとうの価値(オウムの樹)
・なんでもないように見えるものでも膨大なストーリーがある(赤い真珠)
・頑張りすぎなくてもよい(弾琴のたとえ)
・誰かの言葉に振り回されるのではなく自分で見極めなさい(世界が壊れる音)
・あなたが大切にする気持ちほど尊いものはない(老婆の供養)
・流行りばかりを追い求めることが幸せかどうか(泡に消えたさるたち)
・自らの経験は時に重荷となって自らを縛り付ける(筏のたとえ)
・先人も踏んだこの道を歩むあなたは決して孤独ではない(古城のたとえ)
読んでいてハッとさせられたり、感動したりするものもかなりありますので、是非手に取ってお読みください。
■『親鸞と私』ケネス田中編著、武蔵野大学出版会
様々な立場で仏教を研究していた大学の先生など5人が、次第に親鸞聖人に惹かれていったことをご縁として書かれた本。親鸞聖人の残された言葉や各経典などを紹介しつつ、それぞれの先生がたの実感が、伝わってきます。内容は次の通りです。
・「親鸞の人間らしさ」(ケネス田中)
・「和語で味わう親鸞の思想」(下田正弘)
・「釈尊の『悟り』から親鸞の『救い』へ」(丘山新)
・「親鸞と菩薩思想」(末木文美士)
・「還相回向ということ」(竹村牧男)
タイトルや小見出しだけだと「難しいかなーー」と感じるかも知れませんが、意外とすっと読み進められます。是非ご覧ください。
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